教育とは何かを問いつづけて
岩波書店 | 1983/01/20
みんなの感想
仕事で問題解決に追われていると、根本的な「なぜ」という問いを忘れがちだ。この本はそんな時に刺激をくれた。教育について深く考察しながらも、新書というコンパクトな形式で気軽に読める。著者の問いかけの手つきが丁寧で、難しい議論を押し付けられる感じがない。 特に良かったのは、教育の歴史や背景をたどりながら、現代の課題に繋がる道筋を示してくれるところ。エンジニアとして、既成概念にとらわれず考える大切さを改めて感じた。子どもの教育について考え始めた年代だからか、一層響いた部分も多い。 完全に全てに同意するわけではないが、その食い違いも含めて「自分たちはどんな教育を目指すべきか」を考え続けるきっかけになる。通勤時間に気軽に読めるボリュームなのに、思考の幅が確実に広がる。本当にいい意味での一冊だと思う。
子どもの教育について、つい「正解」を求めてしまう私にとって、この本は本当に救われる一冊でした。 著者が問いつづけるその姿勢そのものが、実は教育の本質なんだということが、読み進むうちにしみじみと伝わってきます。新書らしくコンパクトなボリュームなのに、教育観が揺さぶられるような深い思考の痕跡がたくさん詰まっていて、何度も立ち止まりながら読みました。 育児と家事で忙しくしていると、どうしても子どもの成長を「できた/できない」で測ってしまいます。でもこの本を読むと、そうした数値化できない部分の大切さ、一人ひとりの違いを認めることの大切さが見えてくるんです。すごく気楽に、でも真摯に教育について考え直すことができました。 難しい理論書ではなく、著者の誠実な問い自体が読み手を考えさせるような、そんなぬくもりのある一冊。子育て中の親だけじゃなく、教育に関心のある誰もが手に取る価値のある本だと思います。