鉄道員(ぽっぽや)

鉄道員(ぽっぽや)

浅田 次郎

出版社:集英社 出版年月日:2000/03/01

集英社 | 2000/03/01

4.33
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

正直、このタイプの本を読むのは初めてだったんだけど、めっちゃ良かった。駅員さんの人生を描いた短編集なんだけど、重たいテーマなのに変に暗くなくて、むしろ温かみがある。特に表題作の「鉄道員」は、つらいことを経験した人が毎日駅に立ち続けるっていう話なんだけど、読んでると何か心がじんわり温かくなる感じがした。 漫画やライトノベルばっかり読んでた俺には、短編集ってちょっと読みづらいかな?って思ってたけど、1つ1つが短いから気軽に読めるし、それぞれが違う話だから飽きない。登場人物たちが普通の人たちなのに、どこか心に残る瞬間があるんだよね。 第117回直木賞受賞作っていうから期待してたけど、その評価に納得。難しい言葉とか少ないから高校生の俺でもスラスラ読めたし、大人が読んでも絶対響くんだろうなって思う。ベストセラーになるわけだ。もっとこういう小説を読んでもいいかなって感じた。

感想

駅に立ち続ける男の姿を通じて、人生の本質を問い直させられる作品です。直木賞受賞作ということで手に取ってみましたが、期待以上の深さと温かさに満たされました。 娘を失い、妻を失いながらも、職務を全うする主人公の姿勢には、現代人が忘れかけている何かが詰まっているように感じます。派手な展開や劇的なドラマではなく、日常の中に潜む"やさしい奇蹟"を丁寧に描いている点が素晴らしい。表題作だけでなく、「ラブ・レター」をはじめとした短編たちも、それぞれが心にしみ入る物語ばかりです。 仕事一筋で生きてきた私にとって、この本は自分の人生と向き合うきっかけをくれました。つらい局面でも前に進む力とは何か、無意識のうちに教えてくれているようです。短編集なので、気分に合わせて読み進められるのも忙しい毎日の中での読書には実用的。中年女性だからこそ響く、本当に良い一冊に出会えた気がします。

感想

直木賞受賞作というので期待して読んでみたんですが、正直なところ「これは話題作だけど、私には刺さらなかったな」というのが率直な感想です。 表題作の「鉄道員」は、失った者たちへの向き合い方を静かに描いた作品で、確かに哀切さは伝わってくるんですよ。ただ、私個人としては、その静謐さが少し物足りなく感じられてしまいました。人生の重い喪失を扱っているのに、読み終わったときのモヤモヤした感じが、感動というより違和感に近い。 収録されている8編の中では「ラブ・レター」は良かったです。あの短さの中に凝縮された感情がちゃんと伝わってきた。でも他の作品は、作者の世界観を理解できずに読み進める感じになってしまいました。 流行りの本だから読んでみよう、という気持ちで手に取ったんですが、このジャンルの良さを完全に理解するのは難しいのかもしれません。文学的価値があるのは分かるけど、23歳の私には少し早いのかな、という気もします。機会があれば数年後にもう一度読んでみたいです。

感想

直木賞受賞作ということで、書評を参考にしながら購入を決めました。正解でした。 タイトルの「鉄道員」を含む全8編ですが、どれもが人生の喪失と向き合う人間の姿を静かに描いています。特に表題作は、駅務という日常の営みを通じて、深い悲しみをどう生きるのかという問いに向き合う、本当に素晴らしい作品です。 39歳で読むと、この作品たちの重さがより一層身に染みます。主人公たちの選択や葛藤が、決して遠い世界の話ではなく、自分たちの人生にも繋がっているのだと感じさせられます。派手な展開を求める人には地味かもしれません。ただ、人間にとって本当に大切なものは何か、そしてそれを失ったとき、私たちはどう歩んでいくのか——その問いに丁寧に向き合う著者の視点に、心を揺さぶられました。 短編集なので、一気読みするも良し、何日かかけて味わうのも良し。確実に手元に置いておきたい一冊です。

感想

直木賞を受賞したこの作品を手にしたのは、新聞で話題になっているのを見かけたからです。七十を過ぎた身として、人生の重さについて書かれた本には自然と引き寄せられてしまいます。 表題作の「鉄道員」は、本当に心に響きました。駅務員として人生を捧げた男が、娘さんや奥さんを亡くしながらも、駅に立ち続ける—その姿勢の中に、深い愛情と諦観が静かに流れているのです。派手ではないけれど、こういう人生の物語って、年を重ねた者にはよく分かります。 同じ作品集に収められた「ラブ・レター」や「角筈にて」も素晴らしく、浅田次郎さんの筆致は本当に優しい。登場人物たちの喜びや悲しみが、ごく自然な言葉で描かれているので、読んでいて無理がない。 ボランティアで様々な方々と接する中で、皆さんそれぞれの人生の物語を背負っているんだなと感じることがあります。この本を読むと、そうした出会いがより一層味わい深く感じられます。同年代の方はもちろん、若い世代にも是非読んでもらいたい傑作です。