生のみ生のままで 上

生のみ生のままで 上

綿矢 りさ

出版社:集英社 出版年月日:2019/06/26

集英社 | 2019/06/26

3.75
本棚登録:6人

みんなの感想

感想

綿矢りさの新作と聞いて手に取りました。正直、期待値は高かったんですが、それを軽く上回る仕上がりだと感じます。 女性同士の恋愛を描いた作品ですが、単なる恋愛小説ではなく、人間関係の複雑さや心理の揺らぎを丁寧に掘り下げているところが素晴らしい。主人公・逢衣の内面の変化が繊細に描写されていて、読み進めるにつれ引き込まれていきました。 特に印象的なのは、彼女との関係から彩夏へと心が移っていくプロセスです。理屈ではなく、感情と肉体の反応で揺さぶられていく様子がリアルに伝わってきます。綿矢さんの描写力の高さを改めて実感しました。 ただ上巻という形なので、どうしても続きが気になってしまう終わり方なんですよね。早く下巻を読みたいという気持ちと、この緊張感を保ったままにしておきたいという気持ちが葛藤しています。新社会人として忙しい日々ですが、これはぜひ近いうちに読み進めたい一冊です。

感想

綿矢りさの新作ということで、期待値高めで手に取りました。女性同士の恋愛を描いた作品は近年増えていますが、本作がどのような切り口を提示するのか興味がありました。 読んでみた感想としては、描写の鮮烈さは確かに魅力的です。二人の関係性の変化や身体的な接近が丁寧に描かれており、その部分の文学性は高いと感じます。ただ、ストーリー全体としての推進力や、登場人物たちの内面的葛藤の深掘りという点では、少し物足りなさが残りました。 エンジニアという職業柄、論理的な構成を求めてしまう癖があるのですが、キャラクターの行動動機や関係性の展開がやや唐突に感じられた場面もあります。「上」ということで続編があるのでしょうが、この巻単体では完結度が低く、判断を保留せざるを得ません。 綿矢りさの実力は疑いようもありませんが、本作に限っては及第点といったところ。続きを読むか検討中です。

感想

綿矢りさの新作とあって、さっそく手に取ってみました。80歳になると、こうした最新の話題作がどんなものか、やはり気になるものです。 女性同士の恋愛を描いた作品というのは、今の文学界でも話題性が高いようですね。この作品も、そうした現代的なテーマを扱いながら、人間関係の微妙な心理描写が実に丁寧です。初対面での違和感から、やがて深まっていく二人の関係性を追うことで、読者は自然と物語に引き込まれていく。綿矢りさの筆力はやはり確かなものです。 長年、商売をやってきた経験からすると、人と人の関係というのはいつでも複雑で予測不可能なものです。この小説もそうした人間の本質的な部分に切り込んでいるように感じます。若い読者ばかりでなく、人生経験を積んだ世代にも十分に読み応えがある作品だと思いますね。上巻ということで、下巻も楽しみにしているところです。