ラザロの迷宮
新潮社 | 2026/02/28
みんなの感想
話題になっていたので手に取ってみたのですが、正直なところ期待と違いました。サイコ・ミステリという触れ込みでしたが、登場人物たちの行動や心理描写が浅く感じられ、なぜこんなことをするのか、その動機が腑に落ちないまま物語が進んでいきます。 特に催眠術という要素が活躍するはずなのに、それが有効な手段として機能しているとは思えず、むしろご都合主義な展開に見えてしまいました。ミステリーの醍醐味は、張り巡らされた伏線が綺麗に回収されることにあると思うのですが、この作品は繋ぎ目がギクシャクしているように感じます。 タイトルの「迷宮」も、読み終わってみると、ただ複雑に見せかけているだけではないかという疑念が残ります。自営業で忙しい身ですから、貴重な読書時間を費やすなら、もっと丁寧に構成された物語に出会いたいですね。新潮社だから大丈夫だろうという信頼が、少し裏切られた感覚です。
休日に一気読みしてしまいました。こういう謎解きイベントから始まるミステリって、設定だけで引き込まれちゃいますね。 本作は二つの事件が並行して進行していくんですが、この構成が本当に上手い。洋館での殺人事件と、謎の記憶喪失の青年の事件が次第に絡み合っていく緊張感がたまりません。作家の月島の視点と、刑事の美波の視点が交互に描かれることで、読み手としても謎の全体像が見えてくるような感覚を味わえます。 何より印象的だったのは、心理描写の深さ。単なるトリックや謎ときだけじゃなく、登場人物たちの心理の揺らぎや暗い過去が浮かび上がってくるんです。催眠術を使った捜査シーンなんて、ぐいぐい引き込まれました。 文庫本という手軽さもあって、通勤の合間や家事の合間に読み進められるのは嬉しい。気負わずに楽しめるミステリを探してる人には、本当におすすめできる一冊です。
湖畔の洋館での謎解きイベント、そこで起こる予想外の事件。最初はミステリゲームだと思っていたのに、次々と現実の惨事が明かされていく。この緊張感がたまりません! 作品はふたつの視点で進んでいくのですが、一方は参加者たちの混乱と恐怖、もう一方は刑事による謎解きと催眠術による捜査。この二つの流れがどう繋がるのか、最後まで目が離せませんでした。 著者の構成の巧妙さに感心しました。謎が謎を呼び、次々と新しい疑問が浮かぶ。登場人物たちの関係性も複雑で、誰が犯人なのか、そもそも何が起こっているのか、本当に分からなくなります。 正直、ページをめくる手が止まりません。パート仕事から帰ってきた夜、つい夜更かししてしまいました。六十代になると徹夜はきついですが、それでも続きが気になって(笑)。 構成も分かりやすく、文章も読みやすいので、ミステリ初心者さんにもお勧めできます。真犯人までの道のりが予想外で、終盤の怒涛の展開は本当に素晴らしい。このくらい面白い本に出会えるのは嬉しいですね。