未知者との遭遇
早川書房 | 2026/03/18
みんなの感想
早川書房の文庫だということで、世界的に定評のある出版社ですから手に取ってみました。SF小説とのことでしたが、ページをめくっていてみると、なかなか興味深い設定ですね。宇宙での冒険というのは年を取ってからも想像力をかき立ててくれるものです。 ただ、正直なところ、最後まで読み終えてみても、心に深く残るものが少なかったのが残念です。物語の流れ自体は追えるのですが、キャラクターたちに対してもっと感情移入できたらよかったのではないかと思います。年配の読者にとっては、時に難しい部分もありました。 それでも、未知者との関係性がどのように展開するのかという部分は、最後の方でなるほど、と頷かせられます。想像と現実のギャップを描いた点は、なかなか工夫されていたと感じました。 特に好きな方にはお勧めできる一冊かもしれませんが、軽い気持ちで手に取ると、あるいは物足りなさを感じるかもしれません。丁寧に書かれた文庫本ではありますが、可もなく不可もなく、といった印象が強く残りました。
久しぶりに早川書房のSFを手に取りました。仕事で頭を使い続けた日の夜に、こういう不思議な世界観に浸るのは本当にいいですね。 ゲシールが球状星団M-13へ向かう、というその時点でもう引き込まれてしまいます。宇宙を舞台にした物語なのに、どこか身近な人間関係の温かさが感じられるんです。未知者との遭遇という設定も素敵で、「一体何が起こるのだろう」とページをめくる手が止まりませんでした。 何より良かったのは、物語の構成です。わかりやすいながらも深みがあって、管理職として人間関係をいろいろ見てきた目線からも、登場人物たちの心情描写が本当に丁寧だと感じました。短編ながら余韻がしっかり残る、そういう質の高さが光っています。 文庫だからこそ手軽に楽しめるのも魅力。移動中にさっと読み始めても、その世界にするすると引き込まれます。週末にこっそり続きが気になって、ついもう一度読み返してしまいました。疲れた時こそ、こういう冒険の物語は心を整えてくれるんだなって実感します。