その女アレックス

その女アレックス

ピエール・ルメートル / 橘 明美

出版社:文藝春秋 出版年月日:2014/09/02

文藝春秋 | 2014/09/02

4.00
本棚登録:9人

みんなの感想

感想

最近、書店で話題になっていたこの本をついに読んでみました。正直なところ、こんなに引き込まれるサスペンスはしばらく読んでいなかったです。 監禁されたアレックスという女性の視点から始まるんですが、最初から息つく暇もないほどの緊迫感。ページをめくる手が止まりません。登場人物たちの思惑が絡み合っていく中で、読者の予想は次々と裏切られていきます。まさに帯に書かれた通り「予想を全て裏切る」んです。 若い頃、サスペンス小説をよく読んでいたんですが、この歳になると新しい作品との出会いは貴重。複雑に見える物語も丁寧に読み進めると、実に計算し尽くされた構成になっていることに感心しました。ラストの衝撃度たるや!なるほど、これが英米ミステリ界で話題になるわけだと納得です。 週末のパート休みに一気読みしてしまいました。人生経験が長い分だけ、登場人物たちの心理描写もより深く理解できた気がします。話題の本として確実な傑作だと思います。

感想

正直に申し上げると、派手な帯の謳い文句に若干の警戒心を持ちながら手に取った一冊でした。「予想を全て裏切る」という触れ込みは、往々にして期待値を上げすぎてしまうものですから。しかし、その不安は杞憂に終わりました。 本書の秀逸な点は、単なるどんでん返しに頼らず、登場人物の心理描写の奥深さで読者を引き込んでいく点です。監禁という絶望的な状況下で、主人公アレックスが何を考え、何を企てるのか。その過程が緻密に、時に痛切に描かれています。中盤までは予測できない展開の連続で、寝る時間を忘れてしまいました。 ただし、一点だけ留保があります。後半の急展開は、人によっては唐突に感じるかもしれません。心理的な説得力を求める方は、多少の違和感を覚える可能性があります。 それでも、会社での疲労が溜まった夜間に、一気読みできるページターナーとしての力強さは確実です。会社員として時間に制限がある身ですが、その中でも徹夜する価値のある傑作だと感じました。

感想

文庫本だから気軽に読めるかと思ったら、さすがベストセラーだけあって、一気読みしてしまいました。監禁されている女性アレックスの話なんですが、予想の斜め上をいく展開ばかりで、何度も騙されました。 この歳になると、よくある犯罪サスペンスはもう見飽きたという感じなんですが、この作品はそういった先入観を次々と裏切ってくれます。アレックスという女性の秘められた計画が明かされていく過程は、本当に目が離せません。序盤から中盤にかけて「どうなるんだろう」と引き込まれ、終盤の怒濤の展開には驚かされました。 翻訳ものとは思えないほど読みやすく、キャラクターも魅力的です。心理描写も細かくて、人間ってこういう一面もあるのかと改めて考えさせられる部分もある。仕事から帰ってきて、のんびり読むのにぴったりでした。 ミステリ好きなら絶対外さない一冊だと思います。同じシリーズの他の作品も読んでみたくなりました。