おさまる家 井田千秋 作品集

おさまる家 井田千秋 作品集

井田千秋

出版社:実業之日本社 出版年月日:2026/01/22

実業之日本社 | 2026/01/22

4.00
本棚登録:3人

みんなの感想

感想

仕事でコードを書いて、帰宅して家でくつろぐ。そういう単純な生活の中での充実感を感じることが増えた年代だからこそ、この作品集が刺さりました。 井田千秋のマンガは、派手さはないけれど、確かな観察眼で日常の小さな幸福をすくい取っている。空想に浸ること、本を読むこと、食べること、眠ること――エンジニアの仕事は論理と効率を求めるから、こうした何の生産性もない時間の大切さを改めて認識させてくれます。 同人作品から商業作品まで、井田千秋の「家」への向き合い方がぶれていない。それが信頼感につながる。エッセイも含まれているので、マンガだけでなく作者の思考を直接読める点も良い。 ただし、淡々とした日常描写が好みでない人には物足りなく感じるかもしれません。僕も最初は「これだけ?」と思いましたが、読み込むほどに心地よさが増してくる。じっくり味わうタイプの作品です。 疲れた時に開きたい一冊。家時間が好きな人なら、確実に気に入ると思います。

感想

息子の嫁さんが貸してくれた漫画です。正直なところ、漫画は読む習慣がないので最初は躊躇いましたが、表紙の優しい雰囲気に惹かれて手に取ってみました。 井田千秋さんの作品集ということで、いくつかのお話が収録されているんですね。どれもこれも「家」というものが持つ温かさ、そこに居ることの心地よさが丁寧に描かれていて、私のような年配者にはとても響きました。何もしない時間の大切さ、家の中で自分のペースで過ごすことの素晴らしさ…年を重ねて初めてわかることばかりです。 絵柄も穏やかで、目にも優しく。エッセイも挟まれているということですが、漫画とのバランスが良く、読みやすかったです。同人作品も含まれているということで、さまざまな作風が楽しめるのも嬉しい。 「この家に、帰りたい」というコピーが心に染みます。自分の居場所に対する思いがこんなに素直に表現できるんだなあと感心しました。慎重に選ぶ方ですが、これは是非お勧めしたい一冊です。