意外な犯人 犯人当て小説傑作選
東京創元社 | 2026/02/27
みんなの感想
仕事の合間にサクッと読める短編集を探していて、この本を手に取りました。ミステリの名手たちによる犯人当て小説ということで、頭を使う読書ができるかなと期待していたんです。 実際に読んでみると、やはり一流の作家たちによる工夫は感じられます。特に綾辻行人や法月綸太郎の作品は、不意をついた結末で「あ、そっか」という納得感がありました。短編だからこそ、ページをめくるスピード感も心地よいですね。 ただ、全体的には「ミステリとしての完成度」と「読者への騙し方」のバランスが、若干ばらついているような印象を受けました。傑作と感じる作品もあれば、「まあ、こんなこともあるか」くらいの作品も混在していて。短編集の宿命かもしれませんが、通勤電車での読書には丁度いいけれど、じっくり頭を使いたい気分の時には物足りなさを感じるかもしれません。 気軽にミステリを楽しみたい時にはおすすめです。ただし傑作揃いかというと、そこまでではないかな、というのが正直な感想です。
ミステリアンソロジーってレビュー評価が結構バラバラなことが多いから、かなり慎重に選んでこの本を読んでみました。結論としては…うーん、という感じです。 収録されている9篇は確かに有名作家ばかりで、それぞれ工夫が凝らされているのは伝わってきます。特に綾辻行人と辻真先の作品は設定が面白くて、「あ、これは騙されるな」と思わせといて実際に騙される感じが良かった。犯人当てという形式の面白さを改めて実感できる瞬間がありました。 ただ、全体を通すとどの作品も似たようなテンションというか、トリック重視で話の盛り上がりが物足りない印象。短編だからしょうがないのかもしれませんが、登場人物に感情移入する間もなく終わってしまう作品が多くて。普段は漫画やライトノベルをよく読むから、かもしれませんが。 悪い本ではないんです。ミステリ好きさんなら楽しめると思う。ただ私個人としては、もう一度読みたいほどではないかな…という感じです。
話題のアンソロジー第3弾ということで手にとってみました。綾辻行人や法月綸太郎といった実力派ミステリ作家が揃っているだけあって、各編とも工夫が凝らされていることは確かです。特に「読者への挑戦」という趣向は、この年代にはなかなか心くすぐられるものがありますね。 ただ、正直なところ期待値を上回る傑作に出会えたかというと、そこまでではない印象です。各作品の完成度は高いのですが、どれもが上品にまとまりすぎているというか、予測不可能な展開にはあまり出遭わない。犯人当てとしての仕掛けも、昨今のテレビドラマで見かけるような工夫と比べると、新鮮さに欠ける部分があります。 会社勤めで忙しい合間に読むには手ごろな一冊ですし、作品ごとの長さもちょうど良い。ただし、ミステリ好きな年配の読者にとっては、少し物足りなさが残るのが正直なところです。話題だからという理由で選ぶなら、他の選択肢もあるかもしれません。